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【具体例付き】3C分析とは?目的・やり方をわかりやすく解説

2024.01.12

【具体例付き】3C分析とは?目的・やり方をわかりやすく解説

3C分析は、自社内外の環境を分析するときに活用するフレームワークの1つです。

3C分析を通して顧客のニーズに合う自社の強みや競合の動きを知ることは、マーケティング戦略を成功させるポイントとなります。実際、1,000社を超えるクライアントとの取引実績を誇る弊社でも、3C分析は必ず取り入れるフレームワークです。

この記事では、3C分析の目的ややり方をわかりやすく解説します。実際に3C分析を活用した具体例も紹介するので、経営戦略を練る手法としてご活用ください。

3C分析とは

ここでは、3C分析の基礎知識として以下の2つを解説します。

  • 目的
  • SWOT分析や4P分析との違い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

目的

3C分析の目的はKSF(重要成功要因)を発見し、マーケティング戦略に役立てることです。KSFとは、経営戦略を達成するために必要な条件を指します。

競合企業との差別化を図るには、自社の優位となるポイントを明確にするのが重要です。そのため、下記3分野を分析し、自社の強みと弱みを把握する必要があります。

  1. 自社(Company)
  2. 市場・顧客(Customer)
  3. 競合(Competitor)

なお、3C分析は一般的なマーケティングだけでなく、採用マーケティングでも使用されています。いずれにおいても、顧客や求職者などターゲットに響く独自のアピール方法を考案する際に役立つため、最低限押さえておきたいフレームワークの1つといえるでしょう。

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SWOT分析や4P分析との違い

3C分析以外にマーケティング分析で使われる代表的なフレームワークとして、SWOT分析と4P分析の2つが挙げられます。それぞれの違いは、下表の通りです。

フレームワーク

目的

分析項目

3C分析

自社の立ち位置を把握し、KSF(※)を見つける

  • Customer(顧客・市場)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)

SWOT分析

自社の内部環境と外部環境を分析し、マーケティング戦略の立案に役立てる

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

4P分析

具体的な販売施策を検討する

  • Product(商品)
  • Price(価格)
  • Place(流通経路)
  • Promotion(販促活動)

※重要成功要因:経営戦略を達成するために必要な条件

以下のマーケティングプロセスで、各フレームワークを活用します。

マーケティングプロセス

目的

主なフレームワーク

1.環境分析

自社の立ち位置や外部・内部環境を分析

  • 3C分析
  • SWOT分析
  • PEST分析
  • 5F分析

2.戦略設計

自社の強みを踏まえたうえで、ターゲットやアプローチ方法を考案

STP戦略

3.施策考案

施策を企画、実行

4P分析

他のフレームワークを併用すると抜け漏れが少なくなり、より効果的なマーケティングの戦略・施策の立案が可能となります。

引用元:厚生労働省 教育訓練プログラム開発事業|俯瞰思考

3C分析で情報を収集・整理する項目

ここでは、3C分析で収集・整理する情報を3つ解説します。

  1. 市場・顧客
  2. 競合
  3. 自社

具体的にどのような情報を分析するのか、具体例を紹介するので参考にしてください。

分析項目①:市場・顧客

市場・顧客で収集・整理する情報の例は、下記の通りです。

  • 市場規模
  • 市場の成長率
  • 市場の経済的変化
  • 市場が影響を受ける技術的変化
  • 市場への新規参入状況
  • 顧客の特性
  • 顧客のニーズ
  • 購買プロセス
  • 購買動機

まずは市場全体をリサーチし、徐々に顧客へフォーカスしていくといった多角的な視点で外部環境分析を進めていきます。市場や顧客ニーズの変容を把握したうえで、自社の強みを見つけましょう。

分析項目②:競合

競合の経営状況や動向を把握し比較すると、自社の強みや弱みを再発見できます。競合で収集・整理する情報の例は、下記の通りです。

  • 競合の特徴
  • 商品の特性
  • 事業規模
  • 経営状況
  • 競合企業の強み・弱み
  • 活用しているマーケティング戦略
  • 収益性
  • 生産性
  • 顧客数
  • 今後の動向

外部環境の分析により、競合企業がどのような点に注力しているかが分かります。動向や商品の特性を知ったうえで、差別化を図れるポイントを洗い出してみてください。

分析項目③:自社

自社分析で収集・整理する情報の例は、下記の通りです。

  • 自社の事業規模
  • 経営状況
  • 自社の強み・弱み
  • 自社商品の特徴
  • リソース状況
  • 企業理念やビジョン
  • 利益率
  • 開発力
  • 組織力

競合でまとめた内容を自社に当てはめ、比較するのも良いでしょう。改めて言語化することで、今まで気づかなかった課題や魅力を再発見できる可能性が高まります。

そのため、「自社のことは一番良く分かっているから」とないがしろにせず、他の項目と同様に入念な情報収集と分析を進めましょう。

【3ステップ】3C分析のやり方

ここでは、3C分析のやり方を3ステップに分けて解説します。

  1. 目的とゴールを言語化する
  2. 各項目の情報を集める
  3. 分析結果を施策に反映する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ステップ①:目的とゴールを言語化する

3C分析をはじめる前に、何を成果としているのかを明確に言語化することが大切です。ゴールが定まっていなければ、事業戦略の方向性がわからず本来の目的とは異なる結論が出てしまう可能性もあります。

分析結果にズレが生じないよう、最低限以下の事項は社内で話し合いましょう。

  • 3C分析を行う目的
  • リサーチしたい要素
  • 導きたい結論

いきなり3C分析するのではなく、入念な事前準備をはじめるのが自社の求める分析結果を出すポイントです。また、あらかじめフォーマットを用意しておくと、社内で分析結果を共有しやすくなるでしょう。

ステップ②:各項目の情報を集める

事前準備ができたら、以下の順番で各項目のリサーチを進めます。

  1. 市場・顧客
  2. 競合
  3. 自社

3C分析はインターネットだけでなく、顧客と直接会話するなど足を動かして情報を集めるのが大切です。顧客を深く理解することで、業界でのポジショニングが理解できます。

とはいえ、自社だけでリサーチするのには限界があり、専門的な知識を得られないケースもあるでしょう。そのため、3C分析を外部の専門企業に相談もしくは委託するのも手段の1つです。

なお、弊社ではさまざまなWeb戦略のサポート時にも3C分析を活用しています。効果的なマーケティング戦略で成果を創出したい方は、お問い合わせページよりお気軽にご相談ください。

ステップ③:分析結果を施策に反映する

分析結果が出たあとはKSFを導き出し、KPI(※)を設定しながら具体的な施策を検討します。

※売上アップなどの最終的な目標(KGI)を達成するために必要な中間目標

ただし、社内外の環境は日々変化します。そのため、3C分析は1回で終わらせず、定期的に実施して適宜見直すことが必要です。

なお、弊社ではWebサイト運用をはじめ、さまざまな施策の実行支援をしています。KGI・KPIを踏まえた実現可能性の高い施策で成果を上げたい方は、運用コンサルページからお気軽にご相談ください。

3C分析の具体例

下表は、工務店における3C分析の例を簡単にまとめたものです。

市場・顧客

  • 「カントリー風」のニーズが高まっている
  • 地震の発生率から、耐震性に関する意識が高まっている
  • アフターサービスが重視されている

競合

  • 坪単価が低価格な傾向がある
  • 断熱材にはセルロースファイバーを使用しており、高い断熱効果を実現できる
  • セルロースファイバーは、地球環境に優しくアメリカで使用されている

自社

  • アフターサービスが最長30年保証24時間受付対応と充実している
  • 顧客が関心を寄せる耐震性が耐震等級3級と高い強みを持つ
  • 現場発泡断熱材を使用しているため、長期間の断熱性を求める顧客に不向きな傾向とされる

着眼点は、主に以下の5つです。

  1. 価格帯
  2. デザイン力
  3. 気密性・断熱性
  4. 耐震性
  5. アフターサービス

上記の分析結果からは耐震性への関心が消費者ニーズとして高まっていることや、競合ではエコな素材の断熱材を使用していることが分かります。

そのため、自社独自の強みである耐震等級3級をアピールしつつ、デザイン性の改善やアフターサービスの拡充を進めると、競合優位性を確保できる可能性が高まるでしょう。

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まとめ:3C分析はもっともスタンダードなフレームワーク

3C分析では3つの要素からビジネス環境を分析することで、自社の強みや弱みなどが整理できます。より実情に沿った情報を得るためにはインターネットを使ったリサーチだけではなく、直接足を運ぶなど手間と時間をかけることが大切です。

なお、弊社は1,000社を超えるクライアントとの取引実績があり、提案前のヒアリングにおいても3C分析を活用しています。3C分析を通じて成果の上がるマーケティング戦略を打ち立てたい方は、運用コンサルページをぜひ一度ご覧ください。

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book この記事の監修者

澤田将司

株式会社ベイス 代表取締役社長

マレーシア、クアラルンプールで起業。
オンラインゲームプラットフォームや3大通信キャリアの公式コンテンツプロバイダーなどの事業を経て、2015年に実家の家業を引き継ぐ形で帰国。
現在は三重県四日市市で受託型のウェブマーケティング会社、株式会社ベイスを経営。

得意分野はコンバージョン率(お問い合わせ率)の高い企業のホームページ運用。
豊富な経験で培った徹底したデータ駆動のマーケティング戦略で、これまでに数多くの企業のウェブ戦略立案から実行までを手がける。

LINE社認定のパートナーでもあり、これまで運用した企業アカウント数は500を超える。

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澤田将司|ベイス代表取締役 澤田|ベイス社長@行きたくなるオフィス研究中 中小企業マーケティングラボ

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