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採用コストの平均はどのくらい?計算方法や削減するポイントを解説

2023.12.11

採用コストの平均はどのくらい?計算方法や削減するポイントを解説

採用コストの平均は、雇用形態や求人媒体などによって異なります。一般的には新卒採用で約300万円かかり、人数が増えると1,000万円以上となるケースもあります。

多くのコストがかかるとはいえ、経営に欠かせない人材を獲得するためには不可欠な投資です。より効率的に採用活動を進めるためには、不必要なコストを削減する必要があります。

この記事では、採用コストの内訳や1人あたりにかかる金額の算出方法を解説します。採用コストの平均や削減ポイントもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

採用コストとは

採用コストは、企業が社員やアルバイトなど、人材の採用において発生する費用を指します。具体的には、人材募集から入社までの一連のプロセスにかかる費用を合計した金額です。

採用コストは、社内で発生する内部コストと社外に支払う外部コストに分類されます。下表は、それぞれにかかる費用の項目と内訳です。

分類

項目

内訳

内部コスト

採用に関わる人件費

  • 求職者とのやり取り
  • 面接
  • 選考 など

採用に関わる諸経費

  • 交通費
  • 内定通知書の発送費
  • 内定者フォローにかかる費用 など

その他の費用

  • 内定後の宿泊費・飲食費
  • リファラル採用のインセンティブ支給 など

外部コスト

人材紹介会社や広告会社の利用に関わる費用

  • 広告費
  • 人材紹介会社の手数料 など

求職者と接点を持つための費用

  • 会社案内制作費
  • 採用イベント参加費
  • 会社説明会の会場費 など

その他の費用

  • 採用サイト制作費
  • 企業説明動画制作費
  • 採用管理システムの導入費 など

採用にかかる具体的な費用を考慮しながら、採用活動の効率化やコスト削減の戦略を検討しましょう。

1人あたりの採用コストを算出する方法

1人あたりの採用コスト(採用単価)を算出する計算式は、以下の通りです。

採用単価 = (採用にかかるコスト総額) ÷ 採用人数

1人あたりの採用コストは、採用活動の成果や効率を評価する指標です。採用人数や採用後の実績などを比較することで、費用対効果を算出できます。採用活動における課題を発見でき、効率的な採用方法の戦略や次年度の予算を計画できるでしょう。

採用コストの平均相場

採用コストの平均相場は、以下の2つによって異なります。

  1. 採用雇用別
  2. 採用タイミング別

2022年度の採用コストをもとに、それぞれ詳しく見ていきましょう。

採用形態別の平均相場

採用形態別の採用コストは、職種や業界によっても大きく異なります。人材獲得が難しい職種や業界ほど、他社との競争が激しくなり、採用コストが高くなりがちです。ここでは、以下の2つにおける採用コストの平均相場を紹介します。

  1. 正社員の場合
  2. アルバイトの場合

それぞれ順番に見ていきましょう。

正社員の場合

正社員における採用コストの平均は、全体で約279.5万円です。

分類

採用コスト総額平均

1人あたりの採用コスト平均

全体

約298.7万円

約45.0万円

上場企業

約771.9万円

約38.1万円

非上場企業

約267.4万円

約45.5万円

採用コストの総額は上場企業の方が多く、1人あたりにかかる金額は非上場企業の方が高い結果となっています。

上場企業では、事業規模が大きいため採用する人数が多く、採用活動自体の総額が高くなります。一方、非上場企業では採用人数こそ少ないものの、自社に適した人材を見つけるための広告費や選考などにコストが掛かりがちといえるでしょう。

引用元:株式会社マイナビ|新卒採用の予算について

アルバイトの場合

アルバイト1名あたりの採用単価は、平均7.0万円です。2021年度よりも1万円高くなっている背景として、経済状況や労働市場の変化による給与増加の動きが影響していると考えられるでしょう。

業種別でみると、保育が11.2万円と最も高く、接客(ホテル・旅館)が3.9万円と最も低くなっています。特別な資格やスキルが必要な保育士の有効求人倍率は全職種平均を大きく上回っており、人材確保が難しい状態です。

今後はアルバイト採用においても給与や福利厚生などの待遇を改善する、採用方法や媒体を工夫するといった対応が必要になってくるでしょう。

引用元:株式会社マイナビ|マイナビバイト通信

採用タイミング別の平均相場

採用タイミング別でコストの平均相場を紹介するのは、以下の2つです。

  1. 新入社員の場合
  2. 中途社員の場合

中途採用は新卒採用よりもコストが高い傾向にあります。理由として、新卒採用よりも求めるスキルや経験に合う人材を見つけるのが困難なためです。それぞれ順番に見ていきましょう。

新入社員の場合

新入社員における採用コストの平均は、全体で約298.7万円であり、1人あたりは約45.0万円です。採用にかかるコストは、募集人数によっても異なります。下表は、募集人数ごとの採用コストを表したものです。

募集人数

全体

1人~4人

5人~9人

10人~19人

20人以上

採用コスト平均

約298.7万円

約106.1万円

約192.1万円

約276.3万円

約1,131.9万円

新入社員の採用募集人数が多いほど、広告費や人件費などが増加し、採用コスト総額も高くなります。

引用元:株式会社マイナビ|新卒採用の予算について

中途社員の場合

中途社員における採用コストの平均は、約573.9万円です。2021年度の約484.3万円と比較して、約89.6万円増加しています。

また、ポテンシャル採用と即戦力採用でも、かかるコストも異なります。ポテンシャル採用は、スキルや経験を問いません。その分、採用コストは低い傾向にありますが、入社後の教育や研修にかかる費用や時間なども考慮する必要があるでしょう。

一方、特定のスキルや実績を求める即戦力採用では、当然ながら採用コストは高くなります。即効性や実績を重視し、自社の業務や目標に貢献できる人材を確保するなど、採用基準を設けることが大切です。

引用元:株式会社マイナビ|中途採用状況調査2023年版

採用コストを削減する3つのポイント

採用コストを削減するポイントは、以下の3つです。

  1. 採用マーケティングを強化する
  2. リファラル採用(紹介採用)を活用する
  3. 早期離職を防ぐ

それぞれ順番に見ていきましょう。

ポイント①:採用マーケティングを強化する

採用マーケティングは、ビジネスにおけるマーケティング手法を採用活動に取り入れることを指します。

近年、労働市場の流動化と求職者における情報収集能力の向上により、採用市場はより一層競争が激しくなりました。従来の採用手法に頼るだけでは、求める人材をなかなか獲得できません。そこで競争力を高める手段として、採用マーケティングが注目を集めています。

採用マーケティングは、企業が求める理想的な候補者のニーズや期待を理解することから始まります。そのため、中長期的な採用コスト削減のためには、採用マーケティングへの取り組みが欠かせないでしょう。

なお、弊社ベイスでは採用マーケティングに必要な以下の活動をトータルで支援します。

  • 採用サイトの構築
  • 応募数向上に向けたPDCA運用
  • 採用動画の制作や公開
  • 動画を2次利用しコスパの良いSNS運用

採用の精度を上げつつコスト削減したい方は、Web顧問サービスの資料をぜひご覧ください。

ポイント②:リファラル採用(紹介採用)を活用する

リファラル採用は、実際に働いている社員から親族や友人などを紹介してもらう採用手法です。紹介採用のため、企業風土を理解した人材が集まりやすく、離職率が低いのが特徴です。

求人サイトなどへの広告費も必要なく、大幅に採用コストを削減できます。発生するコストは、紹介してくれた社員に対して支払う「インセンティブ」だけです。インセンティブ費用も、10万円程度が相場となっており、一般的な人材紹介サービスの紹介料よりもはるかに低いコストといえるでしょう。

【関連記事】【事例付き】採用マーケティングとは?今こそ導入すべき理由や効果も解説

ポイント③:早期離職を防ぐ

早期離職を防ぐのも、採用コストを抑えるうえで必要です。早期離職が頻繁に発生すると、そのたびに採用コストがかさみます。早期離職を防ぐポイントは、以下の2つです。

  1. 入社前のギャップを減らす
  2. 社風のミスマッチを防ぐ

採用後の早期離職を防ぐために、入社前から採用プロセスを見直し、候補者との相互理解を深めることが大切です。提供する給与やポジションだけでなく、企業の本質的な魅力を伝えましょう。求職者が入社前に仕事内容や職場環境を理解できることで、ミスマッチによる早期離職を減らせます。

その際、従業員のエンゲージメント(※)を向上させるためにも採用ブランディングの強化がおすすめです。企業を「働く場」としてだけでなく魅力的な場所にポジションづけることで、社内外からの評判が向上し、採用活動の成功につながるでしょう。

※ビジョンへの共感や企業への愛着・信頼感

【関連記事】【事例付き】採用ブランディングとは?効果や役立つフレームワークも解説

まとめ:採用コストは工夫次第で大きく削減できる

採用コスト削減は、企業にとって重要な経営課題の1つです。適切な戦略と対策を実施することで、採用プロセスが効果的に改善され、労働市場で競争優位性を獲得できるでしょう。

なお、弊社のWeb顧問サービスでは豊富な経験と実績を活かし、貴社に最適な採用戦略を設計します。効果的な採用手法を取り入れたい方は、Web顧問サービスの資料をぜひご覧ください。

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book この記事の監修者

澤田将司

株式会社ベイス 代表取締役社長

マレーシア、クアラルンプールで起業。
オンラインゲームプラットフォームや3大通信キャリアの公式コンテンツプロバイダーなどの事業を経て、2015年に実家の家業を引き継ぐ形で帰国。
現在は三重県四日市市で受託型のウェブマーケティング会社、株式会社ベイスを経営。

得意分野はコンバージョン率(お問い合わせ率)の高い企業のホームページ運用。
豊富な経験で培った徹底したデータ駆動のマーケティング戦略で、これまでに数多くの企業のウェブ戦略立案から実行までを手がける。

LINE社認定のパートナーでもあり、これまで運用した企業アカウント数は500を超える。

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澤田将司|ベイス代表取締役 澤田|ベイス社長@行きたくなるオフィス研究中 中小企業マーケティングラボ

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